ジョイントネジに関する情報
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キューのジョイントネジに関しては、業界には統一された規格が無く、各社が色々な種類のネジを使用しているのが現状です。困ったことにこの件に関しての解説や的確な説明がほとんど無く、一般のユーザーにはやっかいな問題と思います。
キューは趣味の道具でもあり、キューメーカー各社は、独自性を強調し、差別化を図っている事がが逆に混乱する原因であると思われます。
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一般的に言えることは、キュージョイントのネジはインチ規格になっており、日本、アジア、欧州で汎用化されているミリネジではありません。そのネジの太さ(インチ径)は、一部の例外を除き5/16インチと3/8インチが主流となっています。
インチネジは、「xx/yy-zzTPI」の形で表現され、xx/yyはネジの太さ(径、インチ)で、zzはネジ山の数を表します。(TPI
= Tap per Inch、即ち、1インチ間のネジ山の数)。通常ネジ山の計測にはインチノギスで太さを測り、ネジ山の数(TPI)は、ネジ山測定器で測りますが、一般の方はこのような測定工具を持っている人は少ないと思います。(計測はバット側のオスネジで行います) |
下の写真はキューのジョイントネジとして最もポピュラーなものですが、これら以外にも色々なジョイントネジが例外的に存在するのが実情です。(例えば、ラジアルネジで3/8-10TPIでラジアルタイプもあります:ラジアルネジはねじ山の形状が多少違うので標準インチネジではジョイント出来ません) |
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タイプ |
断面(切口)形状 |
ネジの種類(インチネジの規格) |
呼称・特徴 |
Type1 |
シャフト側に出っ張り
バット側に凹みがある |
5/16-18TPI
5/16-14TPI |
18山
14山 |
Type2 |
断面に凸凹無し
フラット |
5/16-18TPI
5/16-14TPI |
18山
14山 |
Type3 |
断面に凸凹無し
フラット |
3/8-10TPI,3/8-12TPI
(3/8-9TPI,3/8-11TPI) |
10山.12山
(9山、11山) |
Type4 |
シャフト側に出っ張り
バット側に凹みがある |
5/16-18TPI
5/16-14TPI |
イージージョイント
ネジ切りが途中まで |
Type5 |
シャフト側に出っ張り
バット側に凹みがある |
5/16-18TPI
5/16-14TPI |
Uni-Lock(ユニロック)
ネジ切りが根元まで |
備考 |
5/16インチ=7.9ミリの太さのネジ
= シャフト側が真鍮か工業プラスチック、バット側はステンレスネジが多い
3/8インチ=9.5ミリの太さのネジ = シャフト側がウッドスクリューネジが多い (1インチ=2.54cm
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●ハイテクシャフトやエクストラシャフトを注文する方へ
ハイテクシャフトやエクストラシャフトを供給する側としては、お客様からジョイントの切り口の形状・ジョイント部の直径とネジ山の正確な情報を得ることが不可欠なので、上記のリストを参照して、正確な情報をいただく必要があります。もし、お客様の方で「ネジの規格を指定するのはムリ」という場合には、バットの実物を送っていただき、当社で測定する必要があります。
尚、ジョイント部分の外径は各社とも多少の違いはあるにせよ、約21mm〜22mmが標準です。
1)ジョイントの直径(例
21.8mm)標準的なサイズは21.0〜22.0mm
2)ジョイントの断面(パイロット or フラット)
3)ネジの種類(
5/16-18TPI、5/16-14TPI、 3/8-10TPI、3/8-12TPI、 etc) |
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