キューの剣ハギをPoint(ポイント)といいます。
よく、「Tad氏の8剣のキュー」とか、「R
Black氏のBushkaモデルは4剣のキュー」とかいういい方をします。
「8ポイント(8剣)」というと、「キューのフォアアーム部分に、独立した剣ハギが8本ある」という意味です。
「4ポイント(4剣)」というと、、「キューのフォアアーム部分に、独立した剣ハギが4本ある」という意味です。
従来から、アメリカでも、日本でも、剣ハギについては、そのような概念として定まっています。
ところが、最近、16ポイント(16剣)、9ポイント(9剣)という表現を見聞きします。
特に、オークション関係の表現で、そのような表現を多く見聞きします。
「16ポイント(16剣)」というと、正確には、「キューのフォアアーム部分に、独立した剣ハギが16本ある」という意味です。
「9ポイント(9剣)」というと、正確には、「キューのフォアアーム部分に、独立した剣ハギが9本ある」という意味です。
すごいキューだなと思い、そう表現されているキューの画像をみると・・・。
例えば、9剣とは、単に、大3剣 + 小3剣 = 6剣のキューでした・・・。
大3剣の剣ハギは、それぞれ独立した一つの剣ハギに、色板やそれに類する部分(=ボーダー部分)がついており、その部分があるため、剣ハギが二重に重なっているように見えます。
その部分も3剣と数えて、大3剣は3剣が二重に重なっているから3剣+3剣で6剣 + 小3剣 = 9剣のキューと表現しているのです。
独立した一つの剣ハギの周りにある装飾部分、つまり、色板やそれに類する部分(=ボーダー部分)は、剣ハギの数には数えません。それは、あくまでも、独立した一つの剣ハギの装飾部分に過ぎず、独立した一つの剣ハギに附属する部分で、独立した剣ハギではありません。
もし、色板やそれに類する部分(=ボーダー部分)まで、独立した一つの剣ハギとして数えるとしたら、以下の画像の故Edwin
Reyes氏が製作した、一つの剣ハギに色板やそれに類する部分(=ボーダー部分)が4種類ついている4剣キューは、「20ポイント(20剣)」と表現するのでしょうか・・・違いますよね。
従来から、アメリカでも、日本でも、以上が剣ハギの概念として定まっています。
概念を定めずに、恣意のままに表現すると、混乱が生じてしまいますね。
それは、学問の世界でも、ビリヤード世界でも、どこの世界や業界でも同じことです。
なお、正確な意味での「9ポイント(9剣)のキュー」=「キューのフォアアーム部分に、独立した剣ハギが9本あるキュー」を製作したのは、これまで、唯一、故Edwin
Reyes氏のみです。 |